H8の開発環境をメモしておきます。
エディタはEclipseを利用します。
H8のコンパイラは主に二種類あります。
1. ルネサステクノロジのHEW (統合開発環境 High-performance Embedded Workshop)
2. GNU GCCコンパイラ& GNU binutils
1はルネサステクノロジが提供するコンパイラで、高速でサイズが小さな実行コードをはきます。(無料版には制限がかかっています)
2はGNUプロジェクトで提供されているオープンソースのコンパイラです。開発者が多く、ネット上で多くの情報が手に入ります。
続いてH8の書き込みツールです。
1. Open SH/H8 writer
2. FDT ( Flash Development Toolkit )
1はオープンソースとして公開されています。
2はルネサステクノロジが提供するマイコン書き込みツールです。
Linuxで開発するのなら、 GNU と Open SH/H8 writer を利用できます。
Windowsで開発するのなら、上に挙げた4つすべてのツールがを利用できます。
↑の事から、
・マイコンの開発元が提供しているツールが利用出来るということで、
書き込みツールはFDTがベターです。
・コンパイラは情報が豊富なGNUを利用するのがベターです。
というわけでWindows環境がおすすめです。
GNUのコンパイラやらリンカを用意するのは手間がかかるので、すでにWindows環境で動く状態で提供されているコンパイラを利用することにします。
必要なツールはベストテクノロジーで無料で公開されている GCC Developer Lite(GDL) からコンパイラ周辺だけ頂きますm()m。 GDLはスタートアップルーチンまで用意され整備もされた、とても良いツールだと思います。
1.
まず、GDLをインストールし、以下のディレクトリにコンパイラ周辺のツールが展開されたことを確認します。
C:\Program Files\BestTech\GCC Developer Lite\GCC\H8\bin
C:\Program Files\BestTech\GCC Developer Lite\GCC\H8\Other Utilities
ありがたい事にARMやらAVRやらのコンパイラもあります!
2.
次に、環境パスに
C:\Program Files\BestTech\GCC Developer Lite\GCC\H8\bin
C:\Program Files\BestTech\GCC Developer Lite\GCC\H8\Other Utilities
を追加します。
これで、makeを含め、必要なツールが利用できるようになります。
3.
最後にEclipseで
C++プロジェクト → Makefileプロジェクト →空のプロジェクト
を作成し、makefileを書くだけです。
H8用コンパイラのコンパイルに関しては、 組み込みOS自作入門 の最初の方に書いてあるので本を買ってください。
GCCのH8コンパイラに関してはGCC3.6以降はあまり変更が無いようなので、最新バージョンにこだわる必要は無いようです。